キョウト・スタイル 9月号

リコメンド・アイテム

Kyoto lifestyle connection キョウトからはじまる美しいくらし

「品格のある、ていねいで普遍的な」キョウトのもの作り。vol.01

錦市場に店を構える「津之喜酒舗」は、創業200年の老舗だ。社長の藤井輝男氏は、京の食、それにまつわるもの作りに大変詳しく、熱心なお方。
今回は京の地酒について話をきいた。

A:藤井社長には京のものに格別なこだわりが?

藤井:やはり京都の良いものは、イコール日本の良いものだ!との自負があります。
和食というと、やはり京懐石のイメージがあるんじゃないでしょうか。地の物・・・京都に住む人の日常の衣食住が、それだけで憧れであったりすることは非常に特異なことだと思うし誇るべきことだと思います。それをキープする”地の人”の努力が最も大切ですね。努力をしている人が多いのですが、そのブランド力を傘にきている人もいます。とにかく、地の人がそのブランドをより強め浸透させることに注力することが大切だと思います。

A:そのような中で「坤滴」に惚れ込んだ理由は?

藤井:そもそもの”坤滴”との出会いはお客様.。コンテキっていうお酒ありますか?と尋ねられたのがはじまりで。問い合わせてすぐに蔵元が直接サンプルを持ってきてくれたのですが、ふつうサンプルは一口飲めばすぐに分るので、そのままお客様の試飲用に冷蔵庫に入れるのですが、その蔵元としばらく話してるうちに、知らない間にそのサンプルを全部飲んでしまって。それだけ、自然と僕の中に入ってきたお酒です。われわれ、仕入れ販売の小売店にとってその商品の生い立ちや、育った環境などを知ることは最も大切なことです。”ただ、売る”のではなくその商品の伝えたいもの、その商品を造った人の思いを伝えるのが我々の使命です。


東山酒造

京都の伏見。酒を造る為の気候風土に恵まれたこの地は、全国有数の酒どころとして知られている。中でも伏見の水は、御香宮から流れを汲む名水「伏水」で、柔らかいまろやかな軟水。このおかげで俗に「女酒」と呼ばれ、飲みやすい優しい味わいの酒が伏見の酒の特徴だ。かっては軒を連ねた蔵元も、今ではその数減少の一途をたどり、昔ながらの製法で酒造りをする蔵元はごく僅か。その数少ない蔵元の一つ、東山酒造で「坤滴」は作られている。 

水のように飲める端麗辛口がブームの中で、京料理に似合う、日本酒本来のコクを生かした濃厚なお酒を作りたい。それが「坤滴」のコンセプト。主原料である米には一方のこだわりを持ち、鳥取県田中農場の特別栽培米の山田錦を60%に磨き、南部杜氏の川村滋朗氏が伝統的手法でじっくりと醸す。昔ながらのやり方で、時間と手間をかけて仕込まれる、熟成された京の自然の恵み。完成した純米酒の「坤滴」は、山吹色の酒本来のピュアな色をしている。

「こだわり」を優先するため、大量生産・販売はしない。この酒造りの考え方に賛同する酒販店のみが、販売を許されるのだそう。香り高く、米のうまみを十分に堪能できるやや辛口のちょっと大人の為の純米酒。京都みやげの新定番として、ぜひともチェックしたいものだ。「津之喜酒舗」で試飲可能。

純米酒「坤滴」720ml 1400円
津之喜酒舗:京都市中京区錦富小路東入ル
電話:075-221-2441
http://www.tsunoki.co.jp