一つとして同じ物はできない
カービングは革の装飾手法で、革に刻印を叩き凹凸をつけ、主に動植物をモチーフにした流れるような柄を彫り込んでいく、繊細かつダイナミックな技巧が魅力の一つ。刻印には、色々な種類があって、繊細な線から点線、曲線まで、用途に応じて使い分けることでバリエーション豊かな表現も可能になるといいます。下絵作り、パターンを引くことから始まり、カービング、革染め、製品加工、仕上げまで。安藤さんは、一貫して一人で、すべてを手作業で行っています。それだけに、一つとして同じ物はありません。作る量にも限界があるのです。「世界にたった一つしかない。同じ柄をやったとしても、その人の個性や環境によって、刻印の表現がそれぞれに違ってくるのですから。それがカービングの魅力です」。
もともとお母様がレザーカービングをやっていたそうです。「遊びながら覚えたんですよね。最初は趣味で始めたのですが、どんどんその魅力にはまってしまって。革のにおいや手触りが、体に染み付いていたという事もあるでしょうね」。大学を卒業後、普通にお勤めしOLライフを送りながら京都の仕入先に弟子入り。技術やノウハウを一から修行したという安藤さん。ちょこちょこと頼まれモノを作っているそのうちに、自然と「自身で革のブランドやりたい」と思い、ハンドメイドのレザークラフトブランド
「open sesame. (オープンセサミ)」を立ち上げました。