京都はそこはかとなく奥深い。京都暮らし10年の私でも、まだまだ知らないことはたくさんある。東京から京都へ来た時、その様々な文化的、精神的ギャップに、失笑した。剛に従えと京都弁を強要されたこと。お盆の時に3日3晩お供え用の精進料理を作るため、外出してはいけない!と言われたこと…東京生まれの私には、何もかもあり得ないことだった。「東京と京都」。その微妙な温度差を鋭く指摘し、分析しているのが酒井順子さんが書いたこの「都と京」という本だ。
酒井さんとは小学館「和楽」の京都特集で、ご一緒させていただいたのが縁。そんなきっかけで、このご本を拝読することにした。これがとてもおもしろい!本当に隅々細かいところまで、観察しているのには脱帽。なるほど!と思うこともしばしばで、東京人の私には、とても共鳴できる内容。(ちなみに京都人にも読ませてたみたが、こちらも「あ?そうやわぁ」と妙に納得していた。。)今までわかったようでわからなかった両者の違いを、明確にしかも痛快に。おもしろおかしく比較してくれている。始末とケチ、京都大学と東京大学、冷泉家とヒルズ族など、比較検討するテーマも興味深い。観光シーズン到来の京都。書店は洪水のごとく京都本があれど、そんな中でもこの本は超オススメ。新しい視点のガイドブックとしても使えるはず。(内貫 美喜)